システムズエンジニアリング/ Model-Basedシステムズエンジニアリング シンポジウム 2024 出展レポート

2月20日(火)に東京カンファレンスセンター・品川で開催された「システムズエンジニアリング/ Model-Basedシステムズエンジニアリング シンポジウム 2024」の対面イベントに出展しましたので、その模様をレポートします。
本展は「全体を俯瞰し、複数の分野を統合したデザインを行い、多くの専門家と協力しながら実現する」というニーズの高まりに応えるべく、昨秋のZUKEN Innovation World 2023でもご講演いただいた、システムズアプローチによるコンサルティングの国内リーディングカンパニー、イノベーティブ・デザインLLC(以降iD)社が主催するシンポジウムで、今回で8回目となります。
(写真・講演資料は、すべてiD社に許可を得て掲出しています)

 

300名近い来場者で一杯になった講演会場

 
前々週と前週に、すでにシステムズエンジニアリング(以降SE)/Model-Basedシステムズエンジニアリング(以降MBSE)に取り組まれている方々を対象としたオンライン事例講演(本田技研工業様、三菱電機様)が行われており、一方で今回の対面イベントはSE/MBSEについて情報収集や検討をされている、または取り組み初期段階の方々を対象としつつ、オンライン事例のご講演者が質疑応答に加わるなど、全体として有機的な構成になっていました。
開会前の出展社ミーティングでは、iD社CEOの石橋氏より、初回100名だった参加者が今回1,000名(オンライン/対面の合計)を超えたことが発表され、本展の着実な成長が実感されました。また、各出展社からの挨拶でも「近年のMBSEの盛り上がりを感じている」との所感や、「日本のモノづくりを支えていきたい」との意気込みなどが語られました。

いよいよ講演が開始され、石橋氏より国内外の大規模開発の動向と課題が語られた後、トヨタ自動車でSE普及やエンジニア育成などの活動をされている曽我様から「モビリティカンパニーにおけるシステム開発の現状とシステムズエンジニアへの期待」と題した基調講演が行われました。
制御システムの高度化・複雑化に従って、複合電子制御システム開発品質確保の必要性が高まる中で実施したSE活動でのポイントや、良かった点と難しさを感じた点。そしてトヨタがなぜモビリティカンパニーを目指すのか、またJAXAと取り組んでいるルナクルーザープロジェクトの意義・価値などを経て、SE/MBSEの必要性や、これからのシステムエンジニアへの思いなどが語られました。

 

iD石橋氏の講演内で紹介された「システム屋の実際の仕事の様子」

 
午後からはまず、石橋氏による「SEの基礎と基本」と題した技術講演で、大規模・複雑なシステムを実現するための体系化された考え方であり常に進化をしていること、そしてSEの対象となるシステムも進化していることが説明されました。特に意味の類推を用いたコンピュータ技術であるセマンティック技術の応用が注目されてきていることなどの後、開発全体をけん引する視座を持ったエンジニア、システム全体を考えるプロフェッショナルである「(愛称としての)システム屋」を応援する熱いメッセージが語られました。

 

iD原氏の講演内で重要として語られた「目的とスコープ、誰のための情報構造化か」

 
次に「MBSEの基礎と基本」と題したiD原氏および石橋氏による技術講演で、MBSEとはシステム屋が効果的に仕事できるようにコンピュータを活用することであるとし、そのための「情報を意味を持った構造にする」「意味を辿って、任意の情報を抽出する」「意思決定や判断できるように表す」という手順とその内容が、豊富な図例とともに紹介されました。その上で、そうしたプロセスによる情報の構造化が「誰のためのものなのか」が重要であり、「Better productのためのBetter Engineering」がMBSEのモチベーションであるべきで、決してSysMLやMBSE自体がそうなるべきではないという警句も述べられました。

 

来場者からの質問への回答も丁寧に行われていた
(左から本田技研工業 竹内様、三菱電機 峯岸様、トヨタ自動車 曽我様、iD石橋氏)

 
最後のラップアップでは今後の本展の在り方が語られ、また各講演後に十分に時間が取られた質疑応答の中では、実に多くの参加者からの喫緊の悩みに対して真摯な回答が行われ、それでも語り尽くせない話はその後のレセプションの場に持ち越されました。

 

休憩時間中に賑わうホワイエの出展社ブース

 
ホワイエには各出展社によるブースが設置され、講演時間の合間に多くの来場者で賑わっていました。図研ブースにも、さまざまな進捗度でモノづくりプロセスの改善を目指すお客様が多数訪れ、現状の課題を語られたり、 展示していたMBSEモデリングツール「GENESYS」の詳細機能について尋ねられたりしていました。

 

図研ブースにも多くの来場があり、メンバー総出で対応

 
来場者、主催社、出展社が一丸となり、よりよい開発をシステムズエンジニアリングによって実現していこうとする熱量が感じられるイベントで、早くも次回への期待が高まります。

 
【システムズエンジニアリング/ Model-Basedシステムズエンジニアリング シンポジウム 2024 公式サイト】
https://www.event-forum.jp/sembse2024/

【イノベーティブ・デザインLLC 企業サイト】
https://innovative-design.jp/ja/

【図研のモデルベース・システムズエンジニアリング推進ソリューション】
https://www.zuken.co.jp/solution/mbse/

 

レセプションの模様

 

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