JEVeC DAY 2024 出展レポート
2024年11月20日11月1日(金)に川崎市産業振興会館で開催された JEVeC DAY 2024。「電子システム設計者およびEDA技術者が一同に会して技術討議する場の提供」をコンセプトとしたイベントで、図研は毎回出展しており、今回で7回目となりました。多くの来場者で賑わった本展の模様をお伝えします。
xEVと絡めた半導体動向、先端半導体パッケージがキーノートに
比較的半導体、SoC関連の講演・展示が多めの本展、今回のキーノートはニデック株式会社様による「xEVの動向と半導体業界の課題」と、ZIWでもご講演いただいた大阪大学 フレキシブル3D実装協働研究所 所長 菅沼名誉教授による「3Dパッケージで目指すべき先端半導体開発」でした。
ニデック様講演では、「NEV(*1)の世界販売シェアが18%まで成長しており、中国では半分がEVとなっている」「モジュール化、水平分業化で車が”ケータイ(のように)”なりつつある」といった現状と、半導体の成長率についても中国が顕著であり、中国主導の標準化・規格化をウォッチし対応していく必要性が説かれました。
菅沼名誉教授講演では、世界の半導体産業を産学連携が支えている旨とアジア/米国/欧州それぞれでの状況、3Dパッケージングが目指す方向として自動運転を目指す車載半導体や、AIが担う航空宇宙、ロボット、医療などの分野が挙げられました。そして、日本から自動運転・EVを実現する半導体のあるべき姿の提案として、ASRA、ファウンドリ、OSATなどが連携した競争力のある国内サプライチェーンの確立が提唱されました。
*1 NEV:電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCEV)などを含む、低環境負荷の次世代自動車の総称。2009年に中国政府が産業育成のために打ち出した概念だが、環境に配慮した次世代自動車という概念自体は世界各国で並行して発展してきている。
チップレット、チップ/パッケージ/基板協調設計などを訴求した図研ブースは盛況
休憩時には、別フロアに用意された展示会場でのブース運営と、各社ブース前でのミニセミナーが行われました。図研ブースでは、「CR-8000 Design Force チップレット・インターポーザー・パッケージ・システム協調設計環境」と題して発表し、下図のように複数の設計データを階層構造で組み上げシステム全体を表現するDesign Forceのコンセプトや、シフトレフトを実現するための設計自動化機能などについて説明しました。
セミナー以外の時間にも、図研ブースには「パッケージ、基板の設計を担当している」「チップのバックエンドからマスク出しの環境構築を手がけている」「パッケージ材料の情報収集で参加している」といったさまざまなお客様がいらっしゃいました。
本展は熱心なリピーターが多く、図研はチップレットやインターポーザーの設計、チップ/パッケージ/基板の協調設計などに取り組まれている方々に、最新の情報をお届けすべく、今後も継続的に出展していく所存です。
※本展ミニセミナーでの講演資料「CR-8000 Design Force 3次元実装を支援するチップレット・インターポーザー・パッケージ・システム 協調設計環境」を公開しています。以下のボタンからご覧ください。