第15回 Femtet® ユーザ会 出展レポート

6月12日(木)にベルサール東京日本橋で開催された「第15回 Femtet®ユーザ会」に出展しましたので、その模様をレポートします。前回はハイブリッド開催で会場申込みは40名の定員でしたが、今回はコロナ禍以降初のリアル会場のみの開催で、120名超のFemtet®ユーザ様が参加されました。

 

会場となったベルサール東京日本橋(東京日本橋タワーの4F)

 

豊富なユーザ事例、パートナーセッションなどを2トラックで実施

最初にムラタソフトウェア株式会社 取締役 吉田様より開会挨拶があり、Femtet®が年2回のバージョンアップを実施していることや、利用者が5年で約2倍に増えていることなどが紹介されました。続いて株式会社村田製作所 共通基盤技術センター 設計プロセス開発部 シニアマネージャーの松高様から、「CAEのすそ野を広げる」「7割のニーズを満たす」といったFemtet®のコンセプトと、ちょうど開催日翌日に予定されていたバージョンアップでのトピック(各種ソルバの新規機能や高速化・省メモリ化、メッシャのロバスト性向上など)が説明されました。

その後、各種セッションが4枠×2トラックにわたり実施されました。ユーザ事例セッションのオムロン株式会社様では、製造工程における不具合発生リスク評価について、これまで熟練技術者が実施していた試作品現物からの危険な工程や部品の抽出などを、数値解析を用いることで試作前に実施することができるようになった事例が、図研のCR-8000からのデータ出力をはじめとする手順を含め紹介されました。
また、株式会社村田製作所様による技術セッション「磁場電場解析編」では、大阪・関西万博に出展中の「ふしぎな石ころ”echorb”」開発取り組みが取り上げられました。参加者の現在位置を特定することができる「LF(Low Frequency)磁界測距システム」におけるFemtet®活用事例として、設計検討時間の短縮と試作回数の低減を実現できた旨が紹介されていました。

 

フル回転だった図研ブース、Femtet®での解析に最適化されたモデル出力などを紹介

今回は展示専用会場が用意され、主にセッション開始前、セッション間の休憩時間などに接客機会がありました。前回の約3倍の来場者があったため、展示コーナーは常に大盛況で、図研ブースにも多くのお客様がいらっしゃいました。

休憩時間に賑わう図研ブース

 

CR-8000 Design ForceとFemtet®との連携について専用パネルを制作し、設計から解析までの効率的な連携フローを提供すること、基板データから解析用途に応じた最適な3Dモデルを出力できること、解析の時短化やメッシュエラーを抑制したりするための制御などをご紹介しました。
Design Forceユーザ様はもちろんのこと、もうすぐ導入する、または評価中なのでFemtet®連携を検討したいという方、現状他社CADをご利用で「現状ガーバーから3Dデータを作成して解析しており、手間がかかっている」という方など、パネルでも示したParasolidファイルでの連携により、解析準備の効率化を期待できるとの声が多く挙がっていました。

Design ForceとFemtet®との連携内容を説明したチャート

 

セッション後の懇親会でも、引き続きブースで積極的に質問を受けました。最後に、今回の出展の窓口もご担当いただいたムラタソフトウェア株式会社 営業企画部 販売推進課 課長の隼田様から、「皆さまの意見を反映して進化してきたFemtet®が、今後とも皆様の業務の改善に寄与すれば幸いです」とのご挨拶があり閉会となりました。今回のユーザ会は確かな手応えを感じられ、次回も機会をいただけましたらぜひ参加したいと思います。

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