Zuken Innovation World 2024 海外事例講演のご紹介
2024年10月01日いよいよ10月17日(木)、18日(金)に開催が迫った Zuken Innovation World。今回も海外事例の発表が複数用意されており、その魅力をお伝えすべく特集してみました。ぜひお読みいただき、講演選択の参考にしてください。
最先端の鉄道動力車設計管理:E3.seriesとDS-E3の導入による設計・管理システムの進化(Siemens Mobility GmbH、10/17(木) 14:00~)
鉄道動力車開発では「プラットフォーム」という用語があり、ベースとなる車台に加えその設計、生産、カスタマイズ、運用に関わる包括的なシステムを指しています。欧州で広く採用されているSiemens Mobility社のVectronは、電気、ディーゼル、ハイブリッドなどの異なる動力源、さまざまな国をまたいで柔軟に使用できるプラットフォームで、60種以上ものバリエーションを持ちます。2010年代初頭に導入され、ヨーロッパの多くの鉄道事業者に採用されています。
本講演では、この多様性への対応策として、従来のCADシステムから最新のE3.seriesとDS-E3システムへの移行過程が解説されます。新システムの導入理由と利点、そして今後の展望まで幅広くカバーしており、特に新旧システムの比較では回路図の管理方法、概念図の作成と連携、内部チェック機能、配線情報の管理についてのBefore/After、また導入ロードマップではE3.seriesの概念実証に始まり、DS-E3の機能拡張に至るまでを子細に説明します。
複雑な設計プロセスの効率化と品質向上を実現したこの技術革新は、鉄道車両はもちろんのこと、それ以外のメーカーにおけるエンジニア、製造、サービス部門の皆さまにとっても示唆に富むものと思われます。
「機能モジュール」アプローチを実現するためのDS-CR & CR-8000環境構築(Valeo S.A.、10/18 (金) 14:00~)
世界有数の自動車部品サプライヤー Valeo S.A.は、主にパワートレイン、サーマル、コンフォート&ドライビングアシスタンス、ビジビリティの4つの事業分野を展開するグローバル企業で、近年は特に、電動化や自動運転技術の分野で注目を集めています。
益々厳しくなるお客様からのQCD要求を達成するために、Valeoは「機能モジュール」を採用しました。そして、本講演でキートピックとなる電子ビルディングブロック(eBB)は、その機能モジュールをサポートするためにDS-CR上に実装されたライブラリです。設計者が必要な要素を迅速に見つけ出すために整理された構造、ドラッグ&ドロップによる簡単な再利用機能により、設計時間の短縮と標準化の促進を実現しています。
また、DS-CRを用いた設計プロセス全体のデジタル継続性(Digital Continuity)や、自動生成されるレポートによる効率的なプロジェクト管理手法などについても詳しく解説されます。
自動車および車載機器メーカーの基板設計、電装設計の方にとって、設計プロセスの革新と効率化、競争力向上につながる貴重な知見を得られる機会となることでしょう。
チップマウンター設計の効率化を実現したE3.series導入(Europlacer、10/18 (金) 13:00~)
Europlacer社は、多品種少量生産に特化したチップマウンターなどを提供する企業で、製品の設計・製造から販売・サポートまでを一貫して行い、多様な製品ラインと高い生産性の両立を強みとしています。
本講演では、同社が直面していた設計プロセスの課題とその解決策としてのE3.series導入について詳しく解説します。多様な製品群ゆえの設計効率化の難しさ、複雑な電気系統設計、頻繁な設計変更への対応など、多くの企業が共感できる問題に焦点を当てます。
E3.series導入前の非効率な設計から、導入後の「統合された設計」への変遷を段階的に説明します。エラーリスクの低減、データの一貫性確保、使いやすさの向上など、E3.seriesの選択理由と具体的な導入プロセスを紹介します。さらに、全新規プロジェクトでの活用、部門間プロセスの最適化、他部門への展開計画など、今後の展望についても触れます。
普段なかなかないグローバル企業の設計環境改革事例を聴ける、貴重な機会となること請け合いです。ぜひお見逃しなく!
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