JIEP春季講演大会の予稿集から、図研が携わった3講演の原稿を掲載

 
図研の開発メンバーも各委員会・研究会で幹事などを務めている一般社団法人 エレクトロニクス実装学会(英語名 The Japan Institute of Electronics Packaging、以降JIEP)が主催し、例年3月に行われている春季講演大会。過去に編集局も会場に赴いたり、またコロナにより図研からの配信となった際に取材したりして記事化してきました。今回も残念ながらオンラインのみでの開催となり、会期は既に終了しているのですが、有償での参加者にのみ配布された予稿集の中で、図研が携わった講演の資料の公開をJIEPに許可していただきました。

 
各講演のタイトルと概要は以下の通りです。ぜひご一読ください。

 
1. 『3Dプリンタを活用した部品内蔵基板の設計製造フロー』(講演番号 23B1-2、A4*2枚)
  株式会社図研 松澤 浩彦、長谷川 清久

さまざまな種類のセンサーが入る近年のIoTエッジ開発では省スペース、省電力が求められる。それに対応するフローとして、CADによる部品内蔵基板の設計から、3Dプリンタを用いた同基板の設計製造までを概説する。

図1.CR-8000 Design Forceを使った部品内蔵基板の構造例

 

 
2. 『パワーモジュール設計で求められる協調設計と構想設計』(講演番号 24B1-3、A4*2枚)
  株式会社図研 古賀 一成、中道 貴則、小林 由一、岡 和磨

半導体の3次元構造化による電気的特性や熱への対応、パッケージコスト削減のための初期段階からのチップI/O最適化、複雑化するパッケージを正常に動作させるためのPCBとの連携など、これまで培ってきた協調設計と構想設計への対応を、パワーモジュール設計に応用する技術を説明する。

図2.協調設計の課題

 

 
3. 『ウェアラブルセンサの試作とエレメカ設計環境を使った構造検討』(講演番号 24B3-1、A4*4枚)
  株式会社図研 長谷川 清久、Nexstar 山本 愛優美、図研テック株式会社 谷口 英俊

バイタルデータをセンシングするためのイヤリング型ウェアラブルセンサのPoCを実施。汎用プラットフォームを用いた基本動作の確認、エレメカ設計環境による構造検討、電子モジュール製造用のエレクトロニクス3Dプリンタでの試作の一連の流れと、現状の課題を説明する。

 

図3.CADでケースとプリント基板の干渉をチェック

 

 
なお、今回100を超える講演が行われ、そのほぼすべての資料が予稿集に収められています。材料、基板、部品、設計、検査・評価、システム、アプリケーション、標準化など、実装に関するあらゆる領域での技術トピックに触れることができるJIEPでは、新規会員(個人:年間1万円、法人・団体:年間10万円、)を鋭意募集していますので、ご興味がおありの方はぜひこちらでご確認ください。

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