電子機器トータルソリューション展 JPCA Show 2024 出展レポート
2024年07月16日6月12日(水)から14日(金)まで東京ビッグサイトにて開催された「電子機器トータルソリューション展 JPCA Show 2024」の模様をレポートします。JPCA Showは一般社団法人日本電子回路工業会(以下、JPCA)が主催する、電子回路技術および同産業の発展を目的とした展示会で、プリント基板や実装技術、半導体、デバイス、材料、検査装置など、電子機器トータルソリューションに関わる幅広い製品や技術が展示されました。
図研はこの中の「3D-MIDパビリオン」に出展し、展示および講演を行いました。
図研展示ブースの様子
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3D-MIDセミナー講演の様子
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図研展示ブースでは、まずCR-8000 Design Forceの3D-MID(Molded Interconnect Device)技術対応を訴求しました。これは樹脂成形品の表面にめっきやホィールなどの金属膜で回路・電極を自由に形成できるモールド部品で、リジッド/フレキシブル基板の部品点数を削減し軽量薄型化が可能です。
また、近年盛り上がりを見せる3D-ICやChipletなど先端半導体領域の実装技術やパッケージ・インターポーザの設計検証環境、Synopsys社・Ansys社とのアライアンス強化、半導体・パッケージ・プリント基板のコ・デザイン設計環境などを訴求しました。
「3D-MIDに興味がある、技術的な仕組みを知りたい」
「パッケージ・インターポーザ領域の情報収集中で、3D-IC/Chiplet技術の説明が聞きたい」
「3D-IC/Chipletを研究していて、情報収集中」
「新しい要素技術を探索しに来た、図研の最新技術トレンドを紹介して欲しい」
など3D-MID技術領域や先端半導体パッケージの探索目的で多数の方が来場されました。
また、例年本展で図研に関する情報を確認したいというニーズが少なからずあることは実感しており、今回も「CR-8000 Design Forceの導入検討をしたい」「MBSEに興味があるので詳しく話を聞かせてほしい」「製造にデータを流す領域を担当しており、DFM Centerの話が聞きたい」「データの一元管理(製品データ管理システム:PDM)に興味がある)」など、出展内容以外も含めて幅広い質問や引き合いなどを数多くいただきました。
東京工業大学WOWアライアンス
BBCubeのモックアップ展示など |
3D-IC/Chipletなど先端半導体技術領域コーナーの様子
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3D-MIDパビリオンセミナー講演では、「3D-MID&次世代先端半導体パッケージ設計環境のご紹介」と題し、技術本部EL開発部 シニア・パートナーの松澤が登壇しました。3D-MIDを実現するCR-8000 Design Forceのエレメカ協調設計環境と、3D-IC/Chiplet設計環境に必要な3次元集積化や異種デバイス実装、次世代先端半導体パッケージ技術などへの対応について解説しました。講演資料は公開していますので、ご興味がおありの方はぜひダウンロードしてご覧ください(記事の下部をご参照)。
「3D-MID&次世代先端半導体パッケージ設計環境のご紹介」の講演
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モノづくりを考えたMID設計
(部品座標出力の考え方) |
今回、主催者JPCAによる「今後の電子回路業界の担い手となる学生を来場勧誘する」との趣旨に賛同し、図研は「学生ウェルカムブース」にエントリーしました。その企画で学生向けオリエンテーション&ツアープログラムが組み込まれており、会期中たびたび、社会科見学授業の一環として高校生が大集団で来場されました。人事担当者やマーケティング担当者は、未来の産業界を担うであろう生徒たちに向け、図研の企業紹介や取り組み、特長的な製品などをわかりやすく解説しました。名前だけでも覚えていただき、将来図研に入社してくれることを期待しつつ。
また、会期中最終日に、JPCA主催で「次世代パッケージ(HCM*1)基板研究会 設立準備会」が開催され、図研も参画しました。本研究会では、最先端の半導体パッケージ基板に関するネットワーキングの構築やマッチング等を中心とした活動が展開されていく予定です。
*1 HCM:Heterogeneous Chiplet Moduleの略
3D-MIDパビリオンセミナーでの講演資料は、以下からダウンロードしていただけます。