イベントレポート
Zuken Germany 「ハノーバーメッセ2019」出展レポート
2019年05月30日
こんにちは、Zuken Germany(以降ZG)のクラウスです。日本のClub-Z読者の皆さんへ、今回のハノーバーメッセでのZGの出展内容をご紹介します。
「明日の産業が生まれるところ」 ― これがハノーバーメッセ2019の標語です。ハノーバーメッセ(英語ではハノーバーフェア)は世界最大の見本市の一つであり、テクノロジーの最新トレンドと技術革新の情報を収集している意思決定者たちの出会いの場です。参考情報ですが、ハノーバーメッセは第二次世界大戦直後の時代1947年に、イギリスの軍事政権によって粉砕された戦後の経済に新風を吹き込むために始められました。そして事実、1950年代から60年代にかけての戦後ドイツは驚異的な経済成長を遂げ、”made in Germany” の機械や設備を視察・購入しにきた訪問者たちを魅了し、「経済的奇跡」として知られるようになっています。ハノーバーメッセは初期にこそハードウェア、すなわち「機械装置」と「ドイツ製品」にフォーカスしたイベントでしたが、時間の経過とともに「世界のあらゆる場所で」作られた「インテリジェントな技術」の世界的なショーケースへと性格を変えていきました。それとともにも、機械、家電製品、そして最近ではハイテク機器などの分野で発展著しい欧米市場において製品を紹介する絶好のステージとして、日本の産業界の多くのリーダーも惹きつけてきました。
今日ハノーバーメッセは、世界中から集まる出展者たちと訪問者たちを魅了し、製造業の世界的リーダーのための技術展示会へと進化しました。そして近年は、機械設備の領域に留まらず、自動運転、統合エネルギー、デジタルファクトリーなどの技術分野が展示の中心となっています。
製造業におけるデジタルパイオニアの本拠地
特にデジタルファクトリーのテーマにおいて、今年、図研は世界のお客様に向けて強力なプラットフォームを紹介しました。簡単に言うとデジタルファクトリーは、製造業における競争力を提供するために、有用なすべてのプロセスからのデータをエンドツーエンド(E2E)のデジタルエンジニアリングおよび製造プロセスに統合することを目的としています。図研は、電気/電子の設計領域におけるソリューションで、デジタルファクトリー、あるいはインダストリー4.0といった新しいパラダイムの中心にいます。
Zukenブースのメイン展示:Komax Zeta 全自動ワイヤハーネス加工装置
現代の「製図板」、すなわち最新のエンジニアリングITソリューションを紹介するにあたって、図研はワイヤハーネスの自動加工技術のリーダー企業であるKomax社製品との連携を紹介しました。スイスに本拠地を置き世界中に拠点を持つKomax社は、自動車、航空宇宙、電気通信/データ通信および産業用市場に向けて自動ワイヤハーネス加工装置を製造しています。フロントエンドでは、もう一社の重要なパートナであるCADENAS社との連携によりオンラインの部品ライブラリから図研のE3.seriesやCR-8000といった電気・電子設計ツールへ受け渡す一連の手順も紹介しました。
Zukenブースを訪れた方にプレゼントされた、E3.cableで製作したオリジナルのワイヤバンドル
ブース内には Komax Zeta 全自動ワイヤハーネス加工装置が設置されCADENAS社の部品情報ポータルからオンラインで部品ライブラリを検索し、図研のE3.series や CR-8000 といったツールを経たダイレクトなデータ連携による一連のプロセスをデモンストレーションしました。来場者は自身のワイヤバンドルにE3.cableでラベリングし、データを製造工程に送りました。完成したワイヤバンドルはお土産としてお持ち帰りいただき、大変好評でした。
会期中の模様については、こちらもぜひご覧ください。(YouTubeへジャンプします。)