case14:医療機器設計に求められる品質マネージメントを確実に
2015年12月22日今回の相談者は、医療機器メーカーに勤めるヨシアキさん。システム設計者として製品開発を任されています。今度、国内向け製品をベースに海外向け製品の開発を行うことになりました。国内向け製品だけでも、品質マネージメント、トレーサビリティの確保など大変だったのに、この状態で海外展開は厳しいのではと心配しています。
今回の相談者は、医療機器メーカーにお勤めの回路設計者ヨシアキさん(28)。国内向け製品をベースに海外向け製品を開発することになりました。これまでも難航していた医療機器設計に求められる品質マネージメントを、海外向け製品が増えても維持できるか不安に思っています。
(回路設計者 ヨシアキさん)
こんにちは、桃子先生。突然すみません。取引先の基板設計者 ミホちゃん※1に悩みを相談したら桃子先生を紹介してくれたのですが、僕の相談にものっていただけませんか?
こんにちは。ミホちゃんのお知り合いですか。喜んで。
どんなお困りごとでしょう?
国内向け製品をベースに海外向け製品の開発を行うことになったんです。でも国内向け製品しか作っていなかった今でも、設計者が各々過去の設計データから流用・派生させたデータで設計を進めすすめていて品質マネージメントが大変な状態です。この上、海外向け製品もなんて、正直キツイです。
医療機器は特に安全規格への準拠や審査で承認・認証を受けるための品質・製造管理、トレーサビリティが重要視されますから、品質マネージメントは重要ですよね。今までに具体的にどのような問題がおきましたか。
そうですね。間違えて最新版でないデータを流用して設計を進めてしまい、最新版では改善対応していた不具合箇所が流用先でまた不具合となってしまったり、設計上の問題が見つかっても、どの時点のどの設計データか探すのに手間がかかり一日つぶれたりとかですかね。あと、自分が設計したデータが誰に流用されているかも分からなくて、修正が必要となったときに全員に自分の設計データを流用していないかと聞いてまわったこともありました。
あらら。それはちょっと大変ですね。その環境では品質マネージメントも大変ですね。まずは、設計環境を見直さないと。
流用設計が多いようなので、誰がどの回路図を流用して設計しているかは簡単に追えたほうがいいですし、これから海外向けに製品を開発するなら、今まで以上に仕向け管理もきちんとしないといけませんよね。
データ管理、PDMの導入ってことですかね?
PDMの導入となると構築に時間がかかって大変だと思われると思います。でも、電気設計に特化し、パッケージ化された情報管理システムDS-2 Expressoならば短期間で構築できるし、流用・設計データの管理も簡単。しかも回路図と部品表が連携していて、仕向け管理も行えるから、ヨシアキさんの抱えている問題も解決できると思いますよ。
DS-2 Expresso機能紹介
①派生流用管理
流用情報の蓄積と構築
- いつ・誰が・どこ・どの版を流用したかを自動的に蓄積
- 流用元・流用先の親子関係を自動的に構築
⇒ 設計変更・トラブル時の影響範囲を流用関係から迅速にトレース
②仕向け管理
回路図と部品表が連携した仕向け設計
- 部品の接続関係や回路機能を確認しながら仕向け先ごとの設計が可能
- 仕向けごとの回路データ管理に比べ、共通部分の設計変更の漏れを防止
- 回路図・部品表どちらからも仕向け情報、仕向け部品を編集し反映可能
⇒ 回路図を正としたバリエーション展開で設計効率と設計品質を向上
わぁ。確かにこれがあれば、海外向けの製品が追加されてもトレーサビリティが確保できる気がする。でも短期間で構築ってどれくらいかな?
そうですね。3か月で構築された企業さんもありますよ。
そうだ、今度、医療機器の設計者向けの体験セミナーがあって、そこではこのDS-2 Expressoを触れますよ。医療機器メーカーさんからよく相談を受ける、基板設計者への設計要件と設計指示の管理、設計レビューの効率化や、FPGA設計とのツール連携なども体験できるので、ぜひ参加してみてください。
※設計要件と設計指示、設計レビューの紹介記事(※1相談者ミホさん)
※FPGA設計ツールと回路設計や基板設計との連携の紹介記事
また、今後「CR-8000エクスペリエンス」では、様々なテーマでセミナーを開催する予定です。ご期待ください。