パッケージPDMと
Webブラウザ活用で実現する
「つながる」電気設計
2025年07月08日
第1回:パッケージPDM「DS-2 Expresso」が実現する電気設計の効率化とトレーサビリティ
電気設計者の皆さん、日々膨大な情報収集や書類作成に追われていませんか?開発現場のトレーサビリティ確保には、電気設計に特化したPDM(製品データ管理)が不可欠です。しかし、時間と費用がかかるためPDMの導入をためらう企業が多いのが実情です。「短期間で立ち上げたい」「費用はあまりかけられない」…そういったお客様の声を元に、電気設計PDMで圧倒的な導入実績を誇る図研が、ソリューション型PDM「DS-CR」の多彩な機能から必要とされる基本機能をパッケージ化して誕生したのが「DS-2 Expresso」です。
パッケージ化されたDS-2 Expressoは、電気・電子設計に特有な課題解決に有効な共通機能を短期間で立ち上げ可能とし、設計者が本来の設計業務に集中できる環境を提供するお手軽な電気設計専用のITインフラです。また、オプション製品のDS-Webと合わせて導入することにより、端末や場所に関わらず、設計データの検索や参照、検図や承認が行えるので、設計業務の効率化が図れます。さらに、購買部門や製造部門などの方も簡単に設計データを参照できるようになるため、部品発注や製造準備のフロントローディングが可能となり、納期全体の短縮に繋がります。
これから2回に分けて、電気設計現場が抱える課題とその解決策をご紹介します。
第1回目の今回はDS-2 Expressoについてご紹介します。
解決できる課題 とDS-2 Expressoの特長
電気設計現場が抱える課題の主要なものは、以下3点です。
1. 電子部品情報の散在と活用不足
社内品番管理システムや文書システムの電子部品資料などを参照する際に、部品選定時の情報収集に手間がかかること、EOLや禁止部品発生時のトレーサビリティが欠如していることなどが、設計効率を低下させています。
《DS-2 Expressoによる解決》
DS-2 Expressoは、社内に散在する電気設計に必要な部品情報を一元的に集約します。これにより、必要な部品をCAD上へダイレクトに配置可能です。また部品情報から機種トレーサビリティが可能なため、部品の使用実績も確認しながら最適な部品選定が可能になります。
2. 設計成果物の属人的管理
設計資料やCADデータが適切に一元管理されていないため、引継ぎや設計変更時の情報確認に時間がかかり、トラブル発生時の影響範囲調査の属人化、変更差分確認やデータ間整合性確認の工数増加、紙運用による作業効率の低下などが課題となっています。
《DS-2 Expressoによる解決》
DS-2 Expressoは、仕掛かりからの各データの版管理や時点管理を実現します。バージョン間の変更差分出力や、部品表、回路、基板の3点照合も可能です。流用設計では自動的に流用履歴が作成され、トレーサビリティを確保します。また、承認ワークフロー適用により、承認状況を可視化し、紙運用からの脱却をサポートします。
3. 部品表作成業務の非効率性
部品表作成は、多くの手間と時間を要する作業です。CADデータからの部品リスト抽出、非回路部品の追加、代替部品の検討、社内BOM用フォーマットや客先用フォーマットへの変換など、作業手順と手間が多いことが課題です。また、社内BOMシステムへの手入力による整合性の問題や、使用部品の共通化・集約化の遅れなども発生しています。
《DS-2 Expressoによる解決》
DS-2 Expressoは、電子部品DB、回路・基板データから部品情報を自動抽出し、任意のフォーマットで部品表を作成できます。部品情報に標準化や優先化フラグを立てることで、使用部品の標準化を促し、最適な部品選定を支援します。非回路部品や代替部品管理も部品表の中で完結させ、社内BOMシステムへ自動連携することで、部品表作成にかかる手間を大幅に削減し、整合性を担保します。
まとめ
電気設計現場の課題を解決すべく開発されたDS-2 Expressoは、下記の特長により設計者の業務効率化を強力にサポートします。
DS-2 Expressoは、電気設計者の皆さんが本来の設計業務に集中し、より効率的で質の高い成果を生み出すための強力なパートナーとなるでしょう。
DS-2 Expressoのさらに詳しい機能や、回路設計CAD CR-8000 Design Gatewayとの連携機能、部品表作成以外の便利機能(集計、部品選定、回路データとの照合、代替部品の設定、上位PLMとの連携)などについての詳細は、ぜひ下記のWebセミナーにてご確認ください。
EDAツール活用促進Webセミナー:第4回
「エレキPDM活用による電気設計改善のご紹介」
※ご視聴には「ZUKEN digital」に会員登録していただく必要があります。
次回は、設計情報を購買や製造準備部門などと共有するのに便利なDS-Webについてご紹介します。
※注:本記事でご紹介したDS-2 Expressoの機能は、「DS-CR」でも同様の成果が得られます。お客様の設計環境に合わせて最適なご提案をいたしますので、お気軽にお問い合わせください。