第二回 「で、誰がレビューするの?」「…」※後編

ま、またレビュー!?
回路を仕上げて基板設計に依頼した後、回路設計の意図通りに基板設計ができているかチェックするのも回路設計者の仕事です。分かってはいるけど、このチェックも面倒なんだよな・・・。と思ったことが1回でもある方はぜひ読んで!

 


回路レビューのチェック項目の多さに嫌気がさしていた新田さんも、古川さんから教えてもらったCircuit DR Naviのおかげでチェックが効率的になって品質もあがっているみたい。そんな新田さんに新たな試練が!基板設計部門に設計をお願いしたものができたみたいだけど・・・

 

またレビュー? 基板検証も回路設計者のシゴト

 

基板設計部員A:新田くん、依頼されてた基板できたよ。レビューよろしくな!

新田:ありがとうございます! ってえ? 俺がレビューするの?

基板設計部員A:じゃ、よろしく!

新田:ま、またか・・・

古川:どうしたんだ。また顔がげっそりしてるぞ

新田:あ、古川さん。この前の回路を、基板設計してもらったんですが・・・。またチェックしなきゃいけないんです。基板設計のデザインレビュー会議もあるし・・・

古川:まぁな。基板設計にもデザインレビューがあるし、それに向けて資料の準備と基板チェックが必要なんだよ。実はここでも、この前試したCircuit DR Naviを使えるぞ!

新田:え、あれは回路図のチェックだけじゃないんですか?基板設計の検図でも活用できるなら、使わせてください!!

 

新田さんが出図した回路を基板設計部門に渡して、基板設計してもらったみたいですね。これから、基板設計のチェックと、レビュー会に向けてエビデンス資料の作成が待ち構えています。設計者は設計以外にもやることが多いんですねぇ。さぁ、これから基板設計チェックどうするのかな?

 

 

チェックし忘れなんてない! 新人だってベテラン顔負けのチェック精度

 

古川:これは、基板設計に対する指示とその指示の背景をまとめたものだ。つまりこれが基板設計のチェック項目になるわけだ。回路レビューの時と同様にチェック項目を参照すれば、基板の該当箇所がわかるようになっているぞ。

 

DR Manager

 

新田:基板設計のチェック項目だけじゃなく、実際のチェック箇所も一目瞭然なんですね。

古川:それぞれのチェック内容に対して、基板の該当箇所がわかるんだ。そこに該当する回路図もわかるぞ。

新田:回路図まで辿れるだけでなく、指示の背景もすぐわかるので、チェックの意図も理解しやすいですね!

 

dr連携

 

古川:チェック箇所の列で、特定の部品でフィルタリングすることもできるぞ

新田:あ、ほんとだ!これを使えば、ひとつの部品に関するチェック項目をまとめて確認することもできますね。

古川:確認できたらチェック欄に結果を入れて履歴を作ろう。これで確認漏れを防いで、立派なエビデンスになる。判定の根拠になるような資料を、ドラッグ&ドロップで簡単に関連ドキュメントとして割付けることもできるぞ。

 

関連ドキュメントを紐づけ

 

新田:なるほど。これなら他の人が判定したものを検図するときにもラクですね。

 

Circuit DR Naviは、回路のチェックだけでなく基板設計のチェックでも活用できます。回路図チェックの時と同様に、デザインレビュー会用のエビデンス資料も、このチェック項目を活用すれば効率的に作成できます。これまで何百項目とあったチェック項目とにらみ合う・・・なんて非効率なことしなくていいんです!

 

「こなす」はもう古い! レビューしながらスキルも身につけよう

 

上島(上司):新田、チェック精度が格段に上がっているじゃないか!
レビュー会用の資料もしっかりまとまっているし、レビュー会もスムーズに進むから助かるよ

新田:ありがとうございます!Circuit DR Naviを使ってからは、設計のチェックが効率良くできるようになりました。今までと違ってチェックする意図もわかるので、チェックしながら電気設計の勉強にもなりますね。

古川:ほう。本当かな?

新田:いや、古川さんにはまだまだ追いつけないですよ!
でも、Circuit DR Naviに教えられて、少しずつですがスキルが上がっている気がします。

上島(上司):これからも頼むよ、新田!

 

これまでベテランと若手では、レビュー精度やスピードの差が問題視されていました。チェックが必要となる理由や背景の理解がなく、そもそもどこをチェックしたらいいのか分かっていない若手では、ベテランと精度も時間も差が出るのは当たり前です。Circuit DR Naviの導入後のN社では、どちらも改善に向かっているようです。これまでベテランが貯めてきたノウハウを元に、若手もチェックできるため、見るべきところがすぐわかるからチェック時間も大幅短縮でき、チェックの抜け漏れもなくなります。

 

上島(上司):新田! 製品Sのことで話があるから、ちょっといいか?

新田:すいません!今から打ち合わせなので、少しあとでお願いしますー!

上島(上司)B:おい、新田――――――!!!

 

あらら。新田さんは慌てて次の打ち合わせに行っちゃったみたい。上司の上島さんが何やら新田さんに話はあるみたいだけど、いいのかな?

 

チャレンジ!

 

今回もクイズをご用意しました。チャレンジしてみてね!

 

問題 基板設計指示の中で、正しい組み合わせを線で結んでください

 

正解は、here

 

 

前回のおまけのもう一問★の答えは・・・ 

 

3)です。

アルミ電解コンデンサは低周波領域のパスコンとして用いられます。アルミ電解コンデンサはその特性上、高周波領域では十分にインピーダンスが下がらないためにパスコンとしては使えません。高周波用にはセラミックコンデンサなどを用います。低周波用にアルミ電解コンデンサ、高周波用にセラミックコンデンサを両方並列に接続する場合もあるようです。

 

わかったかな?

 

 

また次回ー!

 

関連記事
技術とデザインとの融合から生まれた、まったく新しいサウンドプロダクト
CR-8000ユーザー事例
技術とデザインとの融合から生まれた、まったく新しいサウンドプロダクト
圧倒的インパクトと表現力! LEDCubeを支える基板ジョイント導通技術
CR-8000ユーザー事例
圧倒的インパクトと表現力! LEDCubeを支える基板ジョイント導通技術
Design Force ユーザ様訪問企画その2:株式会社 Sohwa & Sophia Technologies 様
CR-8000ユーザー事例
Design Force ユーザ様訪問企画その2:株式会社 Sohwa & Sophia Technologies 様
Design Force ユーザ様訪問企画その1:株式会社キョウデン様
CR-8000ユーザー事例
Design Force ユーザ様訪問企画その1:株式会社キョウデン様
第4回 「人に歴史あり!回路ブロックにIPあり!」 単なる流用から設計IPの活用へ
CR-8000ユーザー事例
第4回 「人に歴史あり!回路ブロックにIPあり!」 単なる流用から設計IPの活用へ