リスクとは、(災害のひどさ)×(起こりやすさ)。
起こりやすさとは、統計的な集計結果というよりも、「可能性」の意味に近い。たとえばスキーは骨折のリスクがあるが、スポーツ一般まったくしない筆者にとっては、スキーで骨折する起こりやすさは0であるため、そのためリスクは0。
また、状況や操作などが介在することで、起こりやすさをさらに分割する場合がある。
自動車の機能安全規格ISO-26262での(起こりやすさ)のファクターは、「危険な運転状況に陥る確度」×「制御可能性(運転操作による回避の難易度)」に分割されている。プラントのIEC-61511では、(起こりやすさ)のパラメータを、「危険に接する期間」×「回避可能性」×「危険な状態になる頻度」に分けて分析するなど、分野ごとの規格でリスク分析の際の評価パラメータが設定されている。これをまとめて、「起こりやすさ」と本文では書いている。