機能安全における「On Demand」とは、めったに発生しないはずの危険な事態が、発生したイザという時を示す。「Dangerous Failure」とは、安全機能を実現する安全関連システムの内部に発生する故障のうち、安全機能の実行を阻害するような故障をいう。したがって、PFDとは、「イザという時に安全機能を阻害する故障が発生しているかもしれない確率」ということ。通常PFDは、時間的に増加してゆく。例えば部屋に火災報知器があった場合、設置して放置していればいざという時にならないかもしれない確率は増加してゆく。しかし、年に1度でも、実際にヒータを当てて鳴らしてみるなど、故障していないことが確認できれば、健全であることが確認できる。つまり、PFDはその瞬間下がる。とはいえ1度鳴らしたぐらいで、装置の内部の隅々まで完全に故障がないかどうかは断言できないため、PFDはある程度下がるものの、完全な0にはならない。よってPFDをグラフに書くと、定期検査のたびにある程度下がる、というサメの歯のような形になりながら、少しずつ増加してゆく。