対象物の根本的な動作原理や、目的達成のためのコンセンプトを示した図書のこと。具体的な製作設計図や要領書ではなく、主に機能を抽象化した要素で表現された構造や仕組み。ハードウェアやソフトウェアが組み合わさった、ある特定の構成および構造。
たとえば生物の場合、体の構造や役割に着目すれば、猿と人間のアーキテクチャはほぼ同じく、人間と昆虫のアーキテクチャはかなり異なる、それが明確に(第三者に)伝わるように示すことがポイント。同じ時間を表す時計でも、デジタル時計とゼンマイ時計ではアーキテクチャはかなり異なる、というのも一例。
物理的な構造を示す場合もあれば、プログラムのような論理的なものでも用いる。たとえば、一定時間に処理を繰り返すプログラムと、外部から信号が到来した時に1回だけ動作するプログラムは、アーキテクチャが異なる、のように使う。機能安全の審査では、アーキテクチャ、およびそのアーキテクチャに対するFMEAなどの障害解析を合わせた構想設計を重視する。「作る」ための設計図(製作図面)ではないことから、作成には慣れが必要。