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図研ベテランSEによる
知って得する機能解説 -回路ブロック作成・利用編-
2011.02.24
3.DGでの機能拡充 : ②利用を支援する機能
1)代替回路の作成・切り替え機能
回路ブロックに対して、製品仕様などに応じて異なる回路構成を持つ内部回路を複数登録した上で、回路設計時にこれらを切り替えて利用できるようにしました。この切り替え可能な回路ブロックを、「代替回路」と表現しています。例えば、メモリーやCPUなど機能単位のかたまり毎に回路ブロックを作成し、メモリーの実装数や搭載部品の有無などの違いによって代替回路を作成します。その上で製品の設計時に、必要な代替回路を選択して使用します。
図5 回路ブロック利用
デモムービーを参照ください。
代替回路作成
代替回路切り替え
本機能を用いることで、代替回路を切り替えながら、スムーズな検討、迅速かつミスの無い回路作成を行うことができます。
2)インスタンス回路(作業中の回路)更新時の属性保持対応
従来では、インスタンス回路の更新を行った際には、デフィニション回路(ライブラリ内に登録された回路ブロック)の全情報をインスタンス回路に反映していました。Rev.8.0では、あらかじめリソースファイルに「インスタンス回路の情報を保持させたい属性」を定義しておくことで、指定した属性は保持したままインスタンス回路の更新を行うことができます。リファレンスやコメントといった回路のスペックに直接関係ない情報などは、インスタンス回路の編集内容を優先させたいといったケースに対応することができ、インスタンス回路の編集作業をより効率化します。
3)インスタンス回路/デフィニション回路の差分比較・更新機能
上述の「インスタンス回路の更新機能」と同様に、デフィニション回路の情報をインスタンス回路へ反映する際に部品やネットなど、オブジェクト毎に差分を表示させ、その差分毎に反映する/しないを指定し、実行できる新機能を開発しました。これにより、柔軟なインスタンス回路の更新を行うことができます。なお、本機能は「Design Gateway 差分比較機能(オプション)」をお持ちの場合にご使用可能となります。
4)デフィニション回路のオープンモード制御
回路ブロックを選択し、そのデフィニション回路をオープンする際に、常に読み取り専用で開くことができるようにしました。これにより、ライブラリ化されたデフィニション回路に対する誤編集を防ぎます。
4.今後の取り組み
回路ブロック活用をサポートする設計環境は、Design Gateway内だけでなく周りのツールとの連携があると、より一層強化されます。構想設計を支援する「System Planner」や、回路情報を管理する「DS-2」などとの連携機能も今後充実させていきます。
いかがでしたか?お役に立ちそうな機能はありましたでしょうか?
気になる機能がありましたら、ぜひ担当営業までご相談ください。