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- システムの中に検知できない故障(λ
DU
)があった場合、それを定期的な試験によってチェックするテストをProof Testといいます。T1は、その検査の周期を表します。
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- たとえばプラントの大きな緊急遮断の「弁」が、イザというときちゃんと閉まるかどうか、2ヶ月に1度は、実際に閉じる指令を試験的に出して検査することがあります。このような試験をProof Testといい、この場合、2ヶ月(≒1,500時間)がT1の値となります。
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- しかし今回この連載をご覧になる方の多くがたずさわる電子システムでは、連続運転中に試験をすることはかなり困難な場合があると思われます。そのような場合のT1は、実際の製品の想定稼動期間、たとえば、10年とか20年という時間(おおよそ105 時間のオーダ)を採用することになります。PFDの計算式の中では、
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- という計算項になっています。10年となるとT1は、およそ10万時間のレベルになりますし、一方で、修理時間MTTRは、通常8時間程度ですから、実際はT1の値が支配的になります。つまりこのようなケースでは、λ
DU
そのものを限りなく小さくするしかないといえます。
- プラント機器のような場合は、SFFとHFTの規定をクリアする必要はありますが、全体PFDの値を下げるためには、弁や機器の多重化とそれぞれを短期間で試験を行うことで、要求されるPFDの値に近づける工夫をすることが可能です。