Club-Z特集
製品開発における構想設計の重要性(その1)
「図研が考える次世代EDAソリューションが見えてきた!」
~Club-Zが図研EDA開発チームに直撃取材を敢行~
2007.08.30
■構想設計(システム設計)領域に求められる課題
今日現在、曖昧な部分が多く、見極め切れていない状態で、詳細設計をスタートすることが多いです。そのため、予期しないトラブルが発生し、数々の設計変更が巻き起こります。
各電気(回路)設計者は、細分化された機能の設計を任されています。
ただ、任された部分だけでは設計を完成させることができず、「自分の周りの回路は、一体どうなってるんだろう」と思われるでしょう。
このとき、全体の回路構成を知っている設計者ならば、すぐに関連のある回路を探し出し、影響度や考慮すべき点がわかりますが、そうでない設計者は、関連性のある情報にたどり着くだけで必死です。
「この信号はどこに繋がっているんだろう」「この部品に関連のある機能は何だろう」 「電源は大丈夫かなぁ」など、他の回路情報を参照したくてたまりません。
また、サブリーダークラスになると、これを一歩引いて考え、「今の回路設計の内容で、動作が保障されているのだろうか?」「全体的なコストはどのくらいだろうか?」 「電力はどれくらい消費していいのかなぁ」「タイミングは問題ないかなぁ」と考えることでしょう。
リーダークラスになると、さらに一歩引いて、「担当に設計を振る前に、いろいろな視点で、設計内容を概要検討しておこう」「自分の考える回路構成は実現できるのだろうか」「詳細設計では、自分が思っている回路構成が守られているかなぁ」「全体的な設計進捗はどのくらいだろうか」と考えるでしょう。
このように、設計者の立場や守備範囲により、様々な課題が存在します。
これらの課題を解決するための要求が私たちに集まってきています。
整理すると図1のように要求は大きく3つのカテゴリーに分類されます。そこで私たちはこのそれぞれについて様々な角度から構想設計ツールとして必要な要件を詳細に検討しました。
図1