Club-Z劇場
新人岡田君のちょいモテ設計者への道
【第1回】プリント基板設計の流れ ~篠原さんとの出会い~
2008.04.17
「篠原さん、初めまして!回路設計部の岡田です。あの、この製品のプリント基板発注をしたいのですが、どうすれば宜しいですか?」
「うん?初めてみる顔ね。発注するっていつ?」
ちょっとよく分からず口ごもっていたら、
「発注するのもしかして初めて?ってことは、依頼書かいたことないの?となると、プリント基板設計の流れも知らなさそうね。岡田君だっけ?それは教えてもらった?」
えっ・・・そんなの知ってどうすんだよ。必要あるの?と思いながら
「いえ・・・知りません」
「やっぱり!新人にはきちんと教育しておいてって土田課長にはいつも言ってるのに。緒方課長、土田課長にはしっかり言っておいて下さいね!」
と、奥の席に座っている課長の緒方さんに向かって怒ったような表情で訴える篠原さん。緒方さんはニコニコしながらうなずいている。
「いい?これから説明することは重要だから覚えておいてね。」
そして、僕の方に向き直り、ホワイトボードの前に座るよう促す。そして、一枚の資料を貼る篠原さん。
そこにはプリント基板の設計フローが書いてありました。
シンボル
「新製品開発は、いかに早く、そして品質をあげて設計できるかが重要だってことは知ってるわよね?そのために必要なポイントがいくつかあるの。まずは設計準備工程の業務内容について説明しましょうか。」
層構成 最小L/S
部品実装工法
集合基板
「回路設計するときに新規部品の登録依頼はしたよね?」
「しましたよぉ。でもあれ、調べることが多くて大変なんですよね。」
と、少し面倒臭そうに答えたら、やれやれ、と少し呆れ顔になる篠原さん。しまった・・・
「部品ライブラリを充実させることはとても重要なことなのよ。回路設計でも基板設計でも、どのプロセスでも同じ部品情報が使われるの。その部品を使って別の製品を作ることもあるでしょ。だから新規登録時にきちんとデータ入力しておけば、後々みんなが楽になるのよ。あと、基板設計で使用するフットプリントの登録には時間がかかるから、なるべく早めに登録依頼を出してね。回路図作成が終わるまでに同時並行でフットプリントの登録が出来れば、プリント基板設計を依頼するときにすぐにフットプリントデータを渡すことができて効率がいいから。」
そういうことだったのかぁ・・・いつもあまり気にしてなかったかも・・・