SIシミュレーションナレッジ
コラム5<IBISモデルのTyp / Min / Max>
2009.05.28
デジタルICの電気的特性のばらつき要因には、『製造ばらつき』や『電源電圧によるばらつき』、『測定時の温度条件によるばらつき』があり、下図のイメージのようにTyp.を目標値としてばらつきが発生します。
IBISモデルには、これらのばらつきのうちのTypical値、Min値、Max値が記載されています。
IBISモデルの記述を参照すると、温度条件や電源電圧の記載があり、また、Typical値、Min値、Max値はTyp/Min/Maxという順序で1行に連続してその値が記載されています。
Typ/Min/Maxモデルのそれぞれをシミュレーションすると、Minモデルを使用すると振幅が小さくなり、立上り/立下りが鈍くなる傾向があります。
デジタルICは同じ製品でも波形にばらつきが発生しますので、そのばらつきを考慮した波形の良し悪しの判断が必要となります。